百人一首物語その51「朝ぼらけ2」

夜が明けた。
そっと窓を開け、外の様子を窺う。外は、既に明るく、濃い影と光が、夏のコントラストを作っている。「朝ぼらけ」は、どこかに行ったのだ。
私は窓を開け、外に出ると、家の周囲に仕掛けた罠を一つ一つ丹念に調べ、「朝ぼらけ」が掛かっていない事を確かめる。やはり、こんな罠では小さかったのだ。今朝方、扉越しに感じた「朝ぼらけ」の気配は、もっと大きなものだった。地面を這いずり回る音、その強烈な腐臭、地面を伝わってくる振動、全てが規格外で、こんな鹿用の罠ではおいつかない事を示していた。
今日は、熊用の罠を街へ買いに行こう。「朝ぼらけ」は私を狙っている。存在が近くなってきている。夜は怪物や獣の時間だ。それまでに、罠を仕掛けなければならない。
私は、この家を守らなければならない。



「明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな」
朝が来てしまった。そのうち夜が来て、また貴女といちゃいちゃ出来るとは思うけど、それでも、夜明けはムカつくのです……リア充め!

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