百人一首物語その68 「月」

今月20日未明、名古屋市緑区のマンションにて、斉藤梢さん(24歳)が遺体で見つかった事件で、21日、愛知県警は、同市在住無職の山下正平(19歳)を殺人容疑で逮捕した。
山下容疑者は、事件当日にも現場の近くで付近住民に目撃されており、容疑者本人も容疑を認めているという。
(平成23年10月22日 A新聞・社会面)
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今年の10月20日、1人の一流企業のOLが、突然、命を絶たれた。斉藤梢さん(24歳)。とても明るく人に嫌われるような性格ではなかったと、周りの友人が口を揃えて証言した彼女に、一体何があったというのだろう。
『現場は酷い惨状でした。被害者の彼女は、一人暮らしのマンションの玄関で腹部を刺され、その後、部屋の中を逃げ惑う彼女を追うようにして、背中や手足に斬りつけ、最後は身動きの取れなくなった被害者に、馬乗りになって、首を切り離したんです。人間の所業とは思えませんでした』
また、現場検証に立ち会った捜査関係者はこうも漏らす。
『山下容疑者は現場検証も、評上ひとつ変えず、淡々とこなしていた。とにかく、反省の色とか全く見受けれないんです』
捜査の過程で、山下容疑者と面接した精神科医はこう証言する。
『最終的には判断能力ありという所見をだしましたが、彼は、自分は既に死んでいるという妄執に囚われていました。今度の事件は、自分が死ぬ時、最後に見た月に唆されてやった、と言うのです』
ああ、また精神異常者の犯行かと思われるかも知れない。或いは、明らかな精神異常者に正しい診断を下さなかった精神科医にお怒りになるかも知れない。
しかし、その精神科医はその両者をも否定する。山下容疑者は、完全に正常だと言うのだ。その自分が死んでいるという妄執も、実際にあった事のように記憶しているのだけなのだという。そして、同じ妄執に囚われている患者が、山下容疑者が住んでいた名古屋市を中心に、20人は確認しているのだというのだ。
(10月25日発売・週刊Aより抜粋)
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今28日未明、名古屋市守山区のマンションにて、川崎洋子さん(19歳)が遺体で見つかった事件で、同日、現場にいた、同市無職の20歳の男から詳しい話を聞いている。
その男は、警察の調べに『自分は既に死んでいる。犯行は月に命令された』と供述しているという。
(平成23年11月29日 A新聞・社会面)・


「心にも あらでうき世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな」

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